改正商法

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改正商法
 

(平成16年法律第88号)平成16年10月1日一部施行

● 株券不発行制度の創設


 株式会社は、定款をもって株券を発行しない旨を定めることができるようになりました(以下「株券廃止会社」といいます)。これに伴い、株券廃止会社における株式の譲渡は意思表示だけで効力が発生し、株主名簿の名義書換が第三者対抗要件となります。
 また、株券廃止会社であるか否かを問わず、株主名簿閉鎖制度が廃止となり基準日制度に一本化され、増資の効力発生日が払込期日になる等の改正がなされました。
 なお、上場・店頭登録会社などの株券保管振替制度を利用している会社は、新法の公布の日(平成16年6月9日)から起算して5年を超えない範囲内において政令で定める日において、一律に、株券を発行しない旨の定款変更決議をしたものとみなされ、株券廃止会社となります。


(平成16年法律第87号)平成17年2月1日施行

● 電子公告制度の導入


 株式会社の公告の方法は、官報又は時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に限られてきましたが、この改正により、インターネットを利用した方法(電子公告)によってできるようになります。
 電子公告を利用することによって、公告の掲載コスト削減ができる、豊富な情報を掲載できるなどのメリットがあります。(電子公告を利用する場合、法務大臣の登録を受けた調査機関の調査が必要になり、その調査費用がかかります。)
 なお、電子公告の対象となるのは株主に対する公告ですので、電子公告を採用しても債権者異議申述公告は官報によらなければなりません。
 電子公告を採用するには、定款の「公告の方法」の条項を、「当会社の公告は、電子公告により行う。ただし、事故その他やむをえない事由により電子公告によることができない場合は、○○新聞に掲載して行う。」といった内容に変更することになります。


(平成15年法律第132号)平成15年9月25日施行

● 定款に基づく取締役会決議による自己株式の取得(買受)


 これまでは、定時株主総会において、向こう1年間買い受ける自己株式の枠を設定しなければなりませんでしたが、今回の改正により、定款に「取締役会決議をもって自己株式を買い受ける」旨の記載をすれば、定時株主総会の授権を受けることなく取締役会決議をもって自己株式を買い受けることが可能になりました。

●中間配当限度額の計算方法の見直し


 これまで中間配当の財源は、最終の貸借対照表における純資産額から資本および準備金のほか、その年の自己株式買受枠を控除した額に限定されていました。  その結果、資本および法定準備金を「最終の貸借対照表」における額をもって計算することになり、定時株主総会において資本および準備金を減少する決議を行っても、その直後の中間配当財源を確保されませんでした。  今回の改正により、最終の決算期後に効力が生じたものについても、減資差益や準備金減少差益から株主への払戻金額を控除した額を中間配当財源とすることが可能になりました。


(平成14年法律第44号)平成15年4月1日施行

● 多様な会社システムによる経営・会計制度の合理化、国際化


主な内容は次のとおりです。

1 委員会等設置会社制度の導入 (商法特例法第1条の2第3項他)

 大会社において選択可能とされたもので、構成員の過半数が社外取締役で構成される指名委員会、監査委員会、報酬委員会の3委員会と業務執行を担当する執行役が置かれ、監査役が置かれないこととなる制度です。


2 重要財産等委員会制度の導入 (商法特例法第1条の3他)

 委員会等設置会社とならなかった大会社であり、かつ取締役が10名以上である会社について、社外取締役を1名以上選任した場合については、3名以上の取締役を構成員とする重要財産等委員会を設置し、取締役会が重要財産の処分、多額の借財などの決定権限を委員会に委譲することが認められます。


3 株主総会手続の簡素化

@ 議決権を有する総株主の同意があれば、招集手続きが省略できることとなります。 (商法236条)
A 閉鎖会社については定款により招集期間を短縮できることとします。 (商法232条1項但書)
B 書面または電磁的方法による総会決議が許容されます。 (商法239条の2第1項、商法239条の3第1項)


4 株主総会特別決議の定足数の緩和(商法343条)

定款により、特別決議の定足数を議決権総数の過半数から3分の1まで緩和出来ることになります。


5 種類株主による取締役等の選解任制度の導入 (商法222条第1項)

譲渡制限会社において、新たな種類株式として取締役又は監査役の選解任について内容の異なる株式を発行できるようになります。


6 株券失効制度の創設 (商法230条〜同230条の9の2)

 株券を喪失した株主が、発行会社に株券喪失登録をし、裁判所に公示催告・除権判決を申し立てることなく株券の再発行が可能になる制度を整えます。


7 みなし大会社制度の導入 (商法特例法1条の2第2項)

 定款により、中会社でも会計監査役を選任し、商法特例法上の特例規定の適用を受けることができます。よって貸借対照表・損益計算書について株主総会の承認を得なくてもよくなり、また、前記1の委員会設置会社にもなることが出来ます。


8 連結決算制度の導入 (商法特例法19条の2第1項)

 大会社においては、株主への情報開示の充実を図るため、連結貸借対照表及び連結損益計算書の作成と、定時総会での株主への報告を要求することとしています。


9 計算関係規定の省令委任(商法285条)

 財産価格の評価方法について、従前商法の中に具体的規定が置かれていたのを、法務省令によって定めることとしています。


10 現物出資等の財産価格の証明制度(商法173条2項3号)

 従前の現物出資等の際の検査役調査に代わるものとして、弁護士、弁護士法人、公認会計士、税理士、税理士法人等の財産価格の証明制度を拡充します。


11 外国会社の営業所設置義務の撤廃 (商法479条1項)

 日本で継続的取引をしようとする外国会社について義務付けられている国内での営業所設置義務を撤廃し、財務内容等の情報開示の範囲を拡充することとします。




(平成13年法律第149号)平成14年5月1日施行

● 経営責任の軽減と代替措置の確保


主な内容は次のとおりです。

1 監査役の機能強化

@監査役の取締役会への出席義務付け(商法260条ノ3第1項)

 監査役は取締役会への出席・意見陳述を義務付けられました。

A監査役の任期延長(商法273条1項)

 任期が3年から4年に延長されました。

B監査役の辞任に関する意見陳述権(商法275条ノ3ノ2)

 監査役を辞任した者は、その後最初に招集される株主総会で理由を述べられることとしました。

C社外監査役の増員(商法特例法18条1項)

 大会社の監査役3名以上のうち半数以上が社外監査役でなければならないこととされました。


2 取締役、監査役の責任の軽減(商法266条7項、同12項、同19項、同280条)

 取締役の会社に対する責任は、従前の商法では総株主の同意がない限り免除できませんでしたが、株主総会の決議や、あらかじめ責任軽減について定款に規定しておく等の方法により、一定額を免除できることとしました。(監査役にも準用)


3 株主代表訴訟制度の合理化

@ 監査役の考慮期間の延長(商法267条3項)

 株主から取締役へ責任追及の請求があった場合における、会社としての提訴を行うかどうかに関する監査役の考慮期間が30日から60日に延長されました。

A訴訟の和解における取締役の責任の免除(商法268条5項)

 取締役の責任を追及する訴訟について会社が和解をする場合、総株主の同意を得ずに取締役の責任を免除することができるようになりました。

B会社の補助参加(商法268条8項)

 会社が訴訟の結果に利害関係を有する場合、取締役を補助するために株主代表訴訟に参加することが認められました。(監査役全員の同意が要件)




(平成13年法律第128号)平成14年4月1日施行

● 株式制度の見直し


新株発行規制等の見直し、ストックオプション制度の改善や種類株式制度の弾力化を中心とした改正。主な内容は次のとおりです。

1 譲渡制限会社における会社が発行する株式の総数に関する制限の撤廃  株式の譲渡制限規定を置いている会社に限り、いわゆる授権枠の制限が撤廃されました。

2 新株発行規制の見直し

@ 総数引き受けの場合の特例(商法280条ノ6第2項)

 証書により新株の総数を引受ける場合には、株式申込証に関する規定は適用されないこととされました。

A 譲渡制限会社における新株発行(商法280条ノ5ノ2第2項、280条ノ2第4項)

 譲渡制限会社において、株主割当以外の方法で新株を発行する場合に必要な株主総会の決議は、決議の日から1年内に払込みをすべきものについて効力を有するものとされました。

B 種類株式制度の見直し

 議決権制限株式(議決権を行使することができる事項につき内容の異なる株式)が新設されました。(商法222条第1項)また、議決権制限株式の数は株式の総数の二分の一まで許容されることになりました。

C 新株予約権の新設(商法280条ノ20)

 新株予約権とは、権利行使によって、新株の発行又は会社の自己株式の移転を受けることができる権利です。改正前のストックオプション制度、新株引受権付社債は廃止されました。改正前のストックオプション制度と同様の制度は、新株予約権の有利発行として位置づけられています。


● 株主総会、及び株式会社関係書類の電子化等に関する事項


IT技術の発達により、高度情報化社会の到来に備えるため株主総会、及び株式会社関係書類の電子化等に関する規定が整備されました。主な内容は次のとおりです。

1 会社関係書類の電子化(商法33条ノ2)

 会社は、会計帳簿、貸借対照表及びその他の書類を電磁的記録をもって書面の作成に代えることができることとされました。


2 株主総会の招集通知の電子化(商法232条ノ2)

 会社は、株主の承諾を得て、電磁的方法(インターネットメール)により、株主総会の招集通知を送付することができることとされました。


3 株主総会の書面又は電磁的方法による議決権の行使(商法239条ノ2、239条ノ3)

 会社は、取締役会の決議により、株主総会に出席しない株主が、書面又は電磁的方法によって議決権の行使が出来る旨を定めることができることとされました。


4 計算書類の公開(商法283条5項)

 会社は、取締役会の決議により、貸借対照表又はその要旨の公告に代えて、その情報を5年間電磁的方法により開示する措置を取ることができることとされました。




(平成13年法律第79号)平成13年10月1日施行

● 有限会社に関する改正


従来、有限会社の出資一口の金額を5万円未満とすることは認められていませんでしたが、均一でさえあればよいこととされました。

● 金庫株の解禁(自己株式取得の自由化)


従来、商法上会社が自己株式を取得・保有することはごく一部の例外を除いて原則として禁止されていましたが、この改正により一定の要件のもとに幅広く認められることとなり、いわゆる「金庫株」が解禁されました。主な内容は次のとおりです。 1 譲渡制限会社における会社が発行する株式の総数に関する制限の撤廃  株式の譲渡制限規定を置いている会社に限り、いわゆる授権枠の制限が撤廃されました。

1 自己株式の取得

 会社は定時総会の決議により、次の定時総会の終結のときまでに取得できる自己株式の種類、総数、及び取得価格の総額を定めることによって、自己株式を取得することができることされました。(商法210条)


2 自己株式の保有

 会社は、取得した自己株式を、期間、数量を問わず保有することができることとされました。


3 自己株式の処分

 会社は、保有する自己株式を取締役会決議により、

 @ 消却(商法212条)

 A 合併・会社分割等の手続き時に新株発行に代えて使用(商法409条ノ2)

 B 売却(商法211条)

 等をすることができることとされました。


● 法定準備金に関する改正


法定準備金の規定に関して一部改正されました。
主な内容は次のとおりです。

1 利益準備金として積み立てる限度額の改正(商法288条)

 会社は、利益準備金として積み立てるべき額は、資本準備金と併せて資本金の四分の一に達するまでとされました。


2 法定準備金の減少手続きの創設(商法289条)

 準備金の減少手続きが新設されました。


● 額面株式制度の廃止、株式の大きさに関する規制の撤廃等


株式の大きさに関する規制が撤廃され、額面株式を廃止、従来の単位株制度に代わるものとして「単元株制度」が創設されました。主な内容は次のとおりです。

1 額面株式の廃止

 株式について額面・無額面の区別を廃止。それに伴い、株券への券面額の記載が廃止されました。


2 会社設立時の株式の発行価格に関する規定の廃止

 会社設立時に発行する株式の価格が5万円を下回ってはならないとする規制が廃止されました。


3 株式の純資産額規制の廃止

 株式の分割に際して、分割後の一株あたりの純資産額が5万円を下回ってはならないとする規制が廃止されました。


4 単元株制度の創設と単位株制度の廃止

 会社は定款に定めることによって一定の数の株式を一単元の株式とすることを定めることができることとされました。(商法221条)この場合、株主は一単元について一個の議決権を有することとなります。(商法241条1項但書)単元株制度の創設に伴い、従来の単位株制度は廃止されました。従来単位株制度を採っていた会社は単元株制度に全て移行されています。(登記は職権により変更)


5 端株制度の整備

 端株券に関する規定を廃止する等、端株制度が変更されています。


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