法律相談Q&A

HOME > 司法書士の仕事> 法律相談Q&A

法律相談Q&A(よくあるご質問)

不動産登記編

Q1  知人から土地を購入する予定ですが、その際、登記を自分の名義に書き換えないといけませんか?
Q2  住宅ローンを全額返済したのですが・・・
Q3  亡くなった父名義の自宅があるのですが・・・
Q4  亡父の自筆の遺言書が見つかったのですが・・・
Q5  不動産を贈与したいのですが・・・
Q6  認知症の祖父所有の不動産を、介護費用捻出のため売りたいのですが・・・
Q7  引っ越しましたが、登記上の住所を変更する必要がありますか?
Q8  自宅の土地と家屋を購入しました。登記事項証明書というものを受け取りましたが、見方がよくわかりません。
Q9  根抵当権とはどのようなものですか?
Q10  父が多額の借金を負って亡くなりましたが・・・
Q11  自分には子供がおらず、身寄りは妻と2人の兄弟だけです。自分の亡き後、自宅は妻だけに相続させたいのですが・・・
Q12  権利証をなくしてしまったのですが・・・
Q13  登記識別情報とはどのようなものですか?

商業登記編(会社法の施行に伴う会社登記について)

Q1  株式会社の設立登記をしたいのですが・・・。
Q2  当社は、「有限会社」ですが、「株式会社」に変更したいのですが・・・。
Q3  最近、「種類株式」という言葉を耳にしますが・・・。

裁判編

司法書士は、他人の依頼を受けて、裁判所、検察庁に提出する書類を依頼者に代わって作成することが出来ます(司法書士法3条)。
実際に裁判所に出向き、法廷に立って意見を述べたり証拠を出したりするのは依頼者ご本人です。しかしこれには法律的な専門知識とそれなりのテクニックが要求されます。これを司法書士が、専門知識と豊富な経験でサポートします。
(※なお、平成15年4月1日施行の改正司法書士法により、一定の条件を満たした司法書士に対して、簡易裁判所の訴訟代理権等が付与され、国民の代理人として裁判所の法廷に立つことが認められることとなりました。)

Q1  知人にお金を貸したが返してくれないのですが・・・
Q2  アパートの賃借人が家賃を滞納したまま家財道具を残して行方不明になった。
       賃貸借契約を解除して部屋を明け渡してほしいのですが・・・

Q3   突然、裁判所から「訴状」と「呼出状」が届いたのですが・・・

多重債務編

Q1  多額の借金を抱え、返済のめども立たず生活していくのも困難なのですが・・・

昔の借金編

「昔の借金」で困っていませんか?〜相談者Aさんからの質問〜

Aさんのもとに、この度、突然裁判所から書類が送られてきました。中は詳しく読んでいませんが、借金の返済を求めて訴えられたようです。
確かに、以前消費者金融、クレジットカード会社や金融機関から借金をしていたことはありますが、もう何年も支払っていません。また、訴えてきたところの名前はZという見たこともない会社です。
驚いたAさんから、以下のような質問が寄せられました。

Q1  借金って、返しきるまでいつまで経っても返済しなければなりませんか?
Q2  時効が成立していれば、何もしなくてもよいのですか?
Q3  裁判を起こされたようですが、何もしないで裁判を欠席してもいいのですか?
Q4  時効の期間はいつから数えればいいのですか?
Q5  時効が成立するまでの期間は、途切れることはないのですか?
Q6  貸金業者が、「とりあえず少しでもいいから払ってほしい」「せめて返済を約束する書面に一筆入れてほしい」と言ってくるのですが?
Q7  時効以外に主張できることはあるのですか?
Q8  裁判所に提出する書面をどう書けばいいか、不安なのですが?
Q9  債権者からの呼び出しには応じたほうがいいのですか?
Q10  債権者から話し合いをもちかけられましたが、注意点を教えてください。
Q11  裁判を起こされたあとでも、債権者側と交渉する余地はありますか?
Q12  裁判で負けてしまいました。どうしたらいいですか?
Q13  相談する場合の費用は?

このようなケースに当てはまる方(突然昔の借金について取り立てに遭った方、裁判を起こされてしまった方)は、取り返しのつかないことになる前に、ひとりで悩まず、ぜひ司法書士へご相談ください。

成年後見編

Q1  認知証の父の預金が引出せないのですが・・・
Q2  老後の財産管理の相談をしたいのですが・・・

供託編

Q1  家主から家賃の増額を請求されたが承知できない。
       こちらが相当と思う金額を提供したが受け取ってもらえない・・・


法律相談Q&A(よくあるご質問) :回答
不動産登記編

Q1  知人から土地を購入する予定ですが、その際、登記を自分の名義に書き換えないといけませんか?

回答

 土地を購入した際に、登記をあなたの名義に書き換えておかないと、売主である知人以外の第三者等に対しては、あなたがその土地の所有者であることを主張できませんので、やはり名義を書き換えることをお勧めします。
 ちなみに、土地の売買契約を結んで代金を支払っただけでは、当然にはあなたの名義になるわけではありません。名義を書き換えるには、法務局に対し登記申請をする必要があります。
 この登記申請手続には、専門知識が必要で複雑な手続になりますが、基本的には、売主である知人は印鑑証明書、登記識別情報もしくは権利証等を、買主であるあなたは住民票等をそれぞれご準備頂く必要があります。


Q2  住宅ローンを全額返済したのですが・・・

回答

 自宅を購入する際に金融機関から住宅ローンの借入をされた場合、多くはご自宅に抵当権が設定されています。不動産に設定された抵当権は、ローンの全額返済により効力を失いますが、抵当権の登記が自動的に消えるわけではなく、抵当権の登記を抹消する手続を行うことになります。そのため、全額返済されたら、まず、金融機関に抵当権の抹消に必要となる書類を請求し、お早めに手続を済ませることをお勧めします。この抵当権抹消登記にも専門的な知識が必要ですので、銀行から受け取った書類を持ってお近くの司法書士にご相談下さい。


Q3  亡くなった父名義の自宅があるのですが・・・

回答

 不動産の名義人が亡くなった場合、法務局に相続登記の申請をされることをお勧めします。相続登記をせずに何年も放置していれば、相続人自体にさらに相続が発生してしまい、相続(権利)関係が複雑になり手続を行うことが非常に難しくなり、高額な費用がかかってしまうことにもなりかねません。次の世代にこのような負担を残さないためにも相続されたご自宅、その他不動産をお持ちの方でまだ相続登記を済まされていない方はお早めにご検討下さい。


Q4  亡父の自筆の遺言書が見つかったのですが・・・

回答

 亡くなられた方が生前に書いた遺言書を「自筆証書遺言」と言いますが、この「自筆証書遺言」を発見された場合、まず、家庭裁判所で「検認手続」を受けることが必要となります。検認手続とは、自筆証書遺言の存在を相続人に知らせ、内容を明確にし、偽造や変造を防止する手続ですが、遺言書を勝手に開封することは法律で禁止されておりますのでご注意ください。
ところで、「生前お世話になった方に遺産を渡したい」「自分の死後、相続人間で遺産を巡る争いをして欲しくない」等、自らの遺産の承継に希望することがある場合には、遺言書を残しておけば、相続人間で遺産を分配する協議をする必要がなく、比較的スムーズに承継の手続を行うことができます。


Q5  不動産を贈与したいのですが・・・

回答

 不動産を贈与される場合も、不動産を売買する場合と同じように、登記上の所有者の名義を書き換える手続を行うことになります。その手続については、贈与する人は印鑑証明書、登記識別情報もしくは権利証等を、贈与を受ける人は住民票等をそれぞれご準備頂く必要があります。ただし、不動産等の高額な資産の贈与には、贈与を受けた人に高額な贈与税がかかる場合があり注意が必要です。


Q6  認知症の祖父所有の不動産を、介護費用捻出のため売りたいのですが・・・

回答

 御祖父様の認知症の進み具合によりますが、御祖父様の不動産の売買契約のこと、財産管理のことを理解し、意思を伝える能力が衰えてしまっている場合、御祖父様はご自身では売買の手続を遂行できないため、成年後見制度を利用し、成年後見人等の売買手続を代理したり、同意したりする人を家庭裁判所に選任してもらう必要があります。また、成年後見人等が売買手続を代理するときに、お売りになりたい不動産が御祖父様のお住まい又はお住まいに使えるものである場合、さらに売却することを家庭裁判所に許可してもらう必要もあり、通常よりも複雑な手続になります。


Q7  引っ越しましたが、登記上の住所を変更する必要がありますか?

回答

 自宅を購入された際、自宅の登記については、通常、購入時点の住所が登記記録に記載されることになります。その後住民登録を新しい住所に移したとしても、登記名義の欄に記載された住所が自動的に変更されるわけではありません。売買や贈与などのケースと同様に登記申請する必要があります。また、住所を変更する登記をいつまでにしなければならない、という期限はありませんが、自宅に何らかの登記を申請する際(抵当権登記を抹消するときや、売却するとき)には必ず住所を現住所に変更する必要があります。そのほか、住所を変更する登記をしないまま住所を転々とされている場合には、手続が難しくなることもあるのでご注意ください。


Q8  自宅の土地と家屋を購入しました。登記事項証明書というものを受け取りましたが、見方がよくわかりません。

回答

 登記事項証明書というのは、昔の「登記簿謄本」のコンピュータ版です。土地や建物の一つずつに登記記録ができており、その登記記録ごとの、不動産の成り立ちや、所有者等の情報が記載されています。まず、登記事項証明書の一番上の「表題部」ですが、これは所在場所(町名や番地)、種類(土地なら宅地や畑等、建物なら居宅や店舗等)、面積が書かれてあります。次に、「権利部(甲区)」があります。ここには所有者に関する情報が記載されます。所有者の住所氏名のほかに、権利証や登記識別情報を特定するための「受付年月日・受付番号」や、所有者がその不動産を取得した原因等が記載されます。その次に、「権利部(乙区)」があります。これは所有権以外の権利が不動産に設定された場合に記載されます。「抵当権設定」「賃借権設定」等があり、それぞれの権利の内容が書かれます。登記事項証明書を見れば、その不動産についての権利の移り変わり、つまり過去の歴史がわかるのです。


Q9  根抵当権とはどのようなものですか?

回答

 根抵当権は事業者向けの抵当権の一種です。例えば、「極度額金1000万円、債権の範囲 銀行取引 根抵当権者甲銀行、債務者 乙 の根抵当権」であれば、乙さんが甲銀行との間で行った銀行取引について、根抵当権設定の前後を問わず、1000万円まではこの根抵当権で担保されます。反対に1000万円を超える部分について、また、債務者丙と甲銀行との取引、乙さんと甲銀行以外との取引は担保されません。取引を繰り返す事が想定される事業者の方について、便利な担保方法なのです。


Q10  父が多額の借金を負って亡くなりましたが・・・

回答

 「相続」と聞けば、私たちは通常、遺産を引き継ぐというイメージを持ちますが、プラスの財産だけではなく、お亡くなりになった方の借金等のマイナスの負債も相続の対象となります。それでは財産よりもはるかに負債が多いような場合でも相続人はそれら負債を引き継かなければならないのでしょうか。そのような場合に有効なのが「相続放棄」です。これは、自分が相続人となった事実を知った時から3か月以内に家庭裁判所に申立てることにより相続をしないこととする手続です。この3か月の期間は、期間満了までに家庭裁判所へ申し立てすることにより伸ばしてもらうこともできます。但し、3か月以内でも亡くなった方の財産を処分してしまった場合などは相続を認めたことになってしまい、相続放棄ができなくなってしまう可能性があるのでご注意ください。


Q11  自分には子供がおらず、身寄りは妻と2人の兄弟だけです。自分の亡き後、自宅は妻だけに相続させたいのですが・・・

回答

 あなたがお亡くなりになった場合、その相続人は奥様とご兄弟のお2人となりますが、あなたが遺言を残さず亡くなった場合、ご兄弟が承諾してくれない限り、ご自宅は奥様だけのものにはなりません。しかし、あなたが遺言を残すことにより、法律で決まった相続分と異なる分配の仕方を指定することができますので、お忘れにならないうちに遺言書を作成しておくことをお勧め致します。


Q12  権利証をなくしてしまったのですが・・・

回答

 権利証を盗まれたり、紛失したりしても、それだけで直ちに不動産があなたのものでなくなるわけではありません。
 所有権移転登記や抵当権設定登記を法務局に対して申請する場合、所有者本人が右登記の内容を把握している証拠の一つとして権利証の提出を求められますが、仮に権利証を紛失してしまった場合でも、別途の費用や手間はかかるものの、これらの登記手続ができなくなるわけはありません。
 ただし、権利証が万一盗まれた可能性があるのなら、権利証を悪用して不動産の名義が勝手に変えられているかもしれませんし、今後変えられる恐れもあります。その場合には、すぐに法務局で「登記事項証明書」を取得した上で権利内容を確認し、仮に変更が加えられていなくとも、権利証を紛失したことを法務局に連絡することをお勧め致します。
 また、権利証を紛失されても、権利証が再発行されることはありませんので、権利証をお持ちの方はくれぐれもご注意ください。


Q13  登記識別情報とはどのようなものですか?

回答

 不動産を購入した場合等の登記が完了すると、法務局から権利を取得した人に対して登記済証(いわゆる権利証)が交付される制度は廃止され、現在は登記済証の代わりに「登記識別情報」が通知されることになりました。この登記識別情報は12桁の数字とアルファベットで構成されており、記申請の際に、登記名義人であることの証明資料の1つとして法務局に提供する情報です。この登記識別情報は目隠しシールによって保護されていますが、もし第三者に見られたりコピーされたりして情報が漏洩してしまうと従来の登記済証が盗まれたのと同様の危険が生じます。このシールは秘密保持のため、剥がされないことをお勧めいたします。また、登記済証の制度は廃止され今後は交付されませんが、すでに交付をうけている登記済証は無効にはなっていませんし、使えなくなったわけでもありません。今後の登記申請の際に必要になる重要な書類ですので大切に保管しておいて下さい。

商業登記編(会社法の施行に伴う会社登記について)

Q1  株式会社の設立登記をしたいのですが・・・。

回答

従来の株式会社の最低資本金規制(1000万円以上。)が撤廃されたため、資本金1円の株式会社を設立することも、会社法上は可能となりました。ただし、実際の資本金の額の決定は、事業内容・規模等を踏まえ、慎重に行う必要があります。
 株式会社を設立するには(1)会社概要の決定・定款作成(2)同一商号・類似商号・定款目的等の調査(3)定款認証(4)株式・出資金の払込(5)登記申請の手続きを行います。詳しい登記手続については、お近くの司法書士にご相談下さい。


Q2  当社は、「有限会社」ですが、「株式会社」に変更したいのですが・・・。

回答

従前の「有限会社法」が「会社法」に統合されたため、会社法施行後は、新たに有限会社を設立することはできなくなりました。しかし、従来からの有限会社は、「有限会社」の商号を使用したまま実質的に従来同様の規律(決算公告義務なし、役員の任期なし等)の適用を受ける特例有限会社として存続しています。その存続期間についても、制限はありません。
「有限会社」を「株式会社」の商号を使用する通常の株式会社に移行することも可能です。この移行手続には、定款変更と登記手続が必要となります。
移行の判断ポイント(経営監視機能の充実化・信用力の向上等)、貴社に適した定款への変更作成と、登記手続については、お近くの司法書士にご相談下さい。


Q3  最近、「種類株式」という言葉を耳にしますが・・・。

回答

「種類株式」とは、内容の異なる2以上の種類の株式のことをいいます。
議決権を拡散させずに円滑な事業承継を行うことや、ベンチャー企業が投資家から必要資金の調達を行うこと等に活用できます。
詳しくは、お近くの司法書士にご相談下さい。

裁判編

Q1  知人にお金を貸したが返してくれないのですが・・・

回答

この場合に考えられる法的手続としては、一般的に、通常の民事訴訟手続のほかに、少額訴訟手続、民事調停手続、支払配督促手続が考えられます。

【1】通常の民事訴訟手続とは
当事者間に紛争がある場合に、裁判官が双方の言い分を聞いたり、証拠を調べたりして、判決によって紛争の解決を図る手続です。訴訟の途中で和解により解決することも出来ます。

【2】少額訴訟手続とは
上記@の通常の民事訴訟手続の内、60万円以下の金銭の支払を求める訴えについて、原則として1回の審理で紛争を解決する特別の手続です。簡易裁判所においてのみ行われ、原則として、1回の期日で審理を終え、直ちに判決の言渡しがされます。そのため、審理においては、即時に取り調べることができる証拠に限り証拠調べが許されます。少額訴訟でも、話し合いで解決したいときには、和解という方法があります。 少額訴訟判決に対して不服がある場合は、判決をした裁判所に異議を申し立てることが出来ます。

【3】民事調停手続とは
調停は訴訟と異なり、裁判官のほかに一般市民から選ばれた調停委員2人以上が加わって組織した調停委員会が仲介者として、当事者の言い分を聴き、必要があれば事実を調べ、法律的な評価をもとに当事者の納得できる範囲で歩み寄りを促し、当事者の合意によって争いを解決します。
調停は、訴訟ほどには手続が厳格ではないため、誰でも簡単に利用できるうえ、当事者は法律的な制約にとらわれず自由に言い分を述べることができるという利点があるので、幅広く利用されています。
民事に関する法律がからんだ争いごとについてであれば、どの様な紛争でも調停を申し立てることが出来ます。調停が成立すると確定判決と同じ効力が与えられます。

【4】支払督促手続とは
金銭、有価証券、その他の代替物の給付に係る請求について、債権者の申立てにより、その主張から請求に理由があると認められる場合に支払督促を発する手続であり、債務者が2週間以内に異議の申立てをしなければ、裁判所は、債権者の申立てにより、支払督促に仮執行宣言を付さなければならず、債権者はこれに基づいて強制執行の手続を採ることができます。
争いのない請求については複雑な訴訟手続によらないで、簡易迅速に債権者に債務名義(強制執行によって実現される請求権の存在を公に証明する文書)を取得させようとすることを目的とする手続です。
但し、相手方からの言い分を一切聞かずに発せられるため、相手方は無条件に異議を述べることができ、異議が述べられると、通常訴訟手続に移行します。

以上の手続により判決などの債務名義(強制執行によって実現される請求権の存在を公に証明する文書)を得ても相手方が支払に応じないときは、強制執行手続により、相手方の財産を差し押さえる手続をとることとなります。詳しくはお近くの司法書士にご相談下さい。


Q2  アパートの賃借人が家賃を滞納したまま家財道具を残して行方不明になった。
        賃貸借契約を解除して部屋を明け渡してほしいのですが・・・

回答

入居者が行方不明になったからといって、勝手に家財道具を処分することは許されません。その場合でも裁判の判決などで債務名義(強制執行によって実現される請求権の存在を公に証明する文書)を得てから強制執行手続により、相手方の家財道具を差し押さえた上でそれらを処分する手続をとる必要があります。入居者が行方不明の場合は公示送達等の裁判手続きが必要となる場合もありますので詳しくはお近くの司法書士にご相談下さい。


Q3  突然、裁判所から「訴状」と「呼出状」が届いた。どうしたらいいのか・・・

回答

 裁判の呼び出し状が届いたにも拘らず裁判所に行かなかった場合は、争わないものとみなされてその裁判は相手方(原告)の主張が全面的に認められてしまいます。全く身に覚えのない裁判をされた場合も同様です。裁判所から「訴状」や「呼出状」が届いた場合にはお近くの司法書士にご相談下さい。

多重債務編

Q1  多額の借金を抱え、返済のめども立たず生活していくのも困難なのですが・・・

回答

多額の債務を整理する法的な方法としては、任意整理や個人再生、自己破産等のいくつかの手続きが利用できます。
また、裁判手続をとりたいけれども費用が用意出来ない方のために、裁判手続の費用などを一時的に立替る民事法律扶助制度(但し一定の条件を満たす必要あり)というものもあります。詳しくはご相談下さい。
債務整理手続は、その状況に応じて、必要な手続きを選択いたしますので、まずは、当会の相談会にお越しいただいて、今の借り入れの状況や家計の状況、どういった資産をお持ちかということをお伺いした上でどのような手続きをとるべきかご検討いただければと思います。借金の問題は必ず解決できます。ぜひお近くの司法書士にご相談下さい。

昔の借金編

Q1  借金って、返しきるまでいつまで経っても返済しなければなりませんか?

回答

いつまでも返済しなければならないとは限りません。
 民法には、「債権は、十年間行使しないときは、消滅する。」(同法第167条第1項)という消滅時効の規定があります。
 民法上の期間は10年間となっていますが、金融機関や貸金業者からお金を借りた場合は、商法の規定(同法第522条)が適用されて5年間となります。
 よって、借金の相手方が金融機関や貸金業者であり、何年も支払っていないという期間が5年間を超えていれば、債権が消滅し、借金を返済する義務がなくなる可能性があります。
 ただし、貸主によっては、民法の原則どおり、10年がたたないと消滅時効が成立しない場合がありますので、ご注意ください。


Q2  時効が成立していれば、何もしなくてもよいのですか?

回答

借金は10年又は5年の経過で消滅時効により、返済義務がなくなる可能性がありますが、上記期間の経過により当然に支払義務を免れるわけではありません。
 借主が貸主に対し、「私の借金は時効により消滅しているので、返済しません。」という意思表示をしなければなりません。このことを、「時効を援用する」と言います。
 時効の援用は、裁判上で行う必要はありませんが、時効援用の証拠を残しておくために内容証明郵便で通知しておくことをお勧めします。
 なお、裁判になっている場合は、原告が明らかに消滅時効になっている借金を訴訟により請求したとしても、被告が裁判上で消滅時効を援用してくれない限り、裁判所は自ら消滅時効の判断をすることができません。
 すなわち、資料の上では明らかに消滅時効に該当する事案でも、被告がそれを主張しないと、裁判所は被告に言い分がないと判断し、支払いを命ずる判決が出てしまいます。


Q3  裁判を起こされたようですが、何もしないで裁判を欠席してもいいのですか?

回答

民事裁判では、被告は裁判への出席を強制されず、欠席によって罰金といった刑事罰が課されることもありません。
 ただし、相手方(訴えを提起した者)の主張した事実に対して、最初の裁判の日までに反論を示す書面(答弁書)を裁判所へ提出せず、第1回目の裁判を欠席すると、「相手方の主張した事実を争うことを明らかにしない場合」に該当し、原則としてあなたは相手方の主張した事実を自白したものとみなされます。(民事訴訟法第159条第1項)
 自白とは、相手方の主張した自分にとって不利な事実を認めることですから、あなたに反論や主張したいことがあったとしても、相手方の主張を全面的に認める判決が出てしまう恐れがあります。  ただし、最初の期日については、被告が答弁書を提出すれば、陳述したものとみなされます。したがって、裁判に行くことができなくても、適切な主張を記載した答弁書を提出していれば、原告が主張した事実を被告が認めたことにはなりません。
 よって、相手方の言い分に対し、少しでも反論や主張したいことがあれば、期限内に答弁書を提出するか、裁判に出席して反論や主張をするべきでしょう。


Q4  時効の期間はいつから数えればいいのですか?

回答

 時効について考えるときには、いつから5年もしくは10年たてば時効が成立するかが一番問題になります。
 一般的な貸金業者との取引では、一定の枠の範囲内で追加の借り入れが自由にできる上に、返済額も一定額以上であればいいということで明確に決まっていません。このような場合の消滅時効がいつからどの範囲で進行するのかは、法律上厳密に考えると難しいのですが、「消滅時効は、権利を行使することが出来るときから進行する。」と法律で定められており、多くの場合、最後の返済の時期から5年もしくは10年と考えておけばよいでしょう。
 ただし、貸金業者との間で裁判になり、判決を受けたり、裁判手続の中で和解をしたときは、時効の期間は判決等の確定時から10年になってしまいますので注意してください。


Q5  時効が成立するまでの期間は、途切れることはないのですか?

回答

 あります。ある事情経過した時効期間の効力がなくなり、期間の進行が振り出しに戻ることを「時効の中断」といいます。
 時効の中断の事由としては主に「請求(債権者が支払いを請求すること)」「差押え(債権者が債務者の財産を差し押さえること)」「承認(債務者が債務の存在を認めること)」の3つが挙げられます。
 ただし、このうち「請求」については、裁判上で請求したのではなく、ただ単に口頭や書面で督促をしただけの場合、その後6か月以内に裁判上の請求などをしなければ、時効は中断しなかった事になります。


Q6  貸金業者が、「とりあえず少しでもいいから払ってほしい」「せめて返済を約束する書面に一筆入れてほしい」と言ってくるのですが?

回答

 このようなとき、慌てて相手の言いなりになって、その場で債務の一部を返済したり、貸金業者の用意した書面に署名捺印したりすることは得策ではありません。
 さきほど時効の中断の事由に「承認」があると述べましたが、債務の一部を弁済することや、債務の金額を確認する書面に一筆を入れることは、債務を承認する行為とみなされ、時効が中断してしまう恐れがあります。支払いをしばらく待ってほしいと頼んだだけでも、承認とみなされたケースもあるので、注意が必要です。
 また、仮に現在時効が成立していても、その後債務を承認するような行為をしてしまうと、時効を援用することが認められなくなる恐れもあります。


Q7  時効以外に主張できることはあるのですか?

回答

 あなたが、今回請求されたお金を借りる前にも、債権者からお金を借りていて返し終わっている場合、特に、債権者と長年取引があり、お金を借りたり返したりを繰り返している場合は、以前の取引から過払金が発生している可能性があります。過払金は、あなたが債権者から返してもらうべきお金です。過払金が発生している場合は、過払金を差し引きして請求金額を大幅に減らすことができたり、そもそもあなたの債務はすでに消滅しており、逆に過払金を返還してもらわなければならなくなっているかもしれません。
 以前の取引がある場合は、債権者にあなたとの取引の履歴を最初の分からすべて開示するよう請求し、過払金が発生していないか調べ、過払金が発生している場合は、裁判の中で適切な主張をする必要があります。
 また、お金を借りたのは確かだが、それはもう返した、あるいは、返済の代わりに自動車や不動産などの財産を債権者に渡したといった場合は、裁判の中でそう主張することが大切です。そういった主張をしないで放っておくと、債権者の主張が全面的に認められ、再度返済しなくてはならなくなるおそれもあります。


Q8  裁判所に提出する書面をどう書けばいいか、不安なのですが?

回答

 訴えられたときに、始めに書くべき答弁書には、相手方の主張に対する認否や自分自身の主張、何を証拠とするかなどを書くのですが、書くときには注意が必要となります。
 民事裁判においては、被告(あなた)が主張する以上に被告にとって有利な判決が下されることはまずありませんし、あなたの戦い方について、裁判所がヒントをくれることもありません。あなたに本来主張できることがあっても、書き漏らしてしまえば裁判のなかでそれは論点とされず、そのまま敗訴してしまうかもしれません。
 また、答弁書に書いたことがあなたに不利に働くと後で気づいても、それを後から撤回することは非常に困難です。
 書き方に自信を持てないときには、司法書士に訴訟の代理や書類作成を依頼するか、少なくとも主張できることを漏らしていないか、まずいことを書いてしまっていないか、ご相談されることをお勧めします。


Q9  債権者からの呼び出しには応じたほうがいいのですか?

回答

  債権者からの呼び出しに応じないことで、不利益になることはありません。また、「呼び出し」という行為には法律上のなんら強制力がないので、放っておいても罰せられることはありません。


Q10  債権者から話し合いをもちかけられましたが、注意点を教えてください。

回答

 債権者は金銭債権取り立てのプロであり、一般の方とは情報量や交渉力において差があります。債権者との対応では、債権者の主張を取り敢えず聞くだけに留め、いい話だと思っても即答は避けてください。法律上どういう効果が生じるのかを理解した上で返答するようにしましょう。


Q11  裁判を起こされたあとでも、債権者側と交渉する余地はありますか?

回答

 裁判を起こされても、債権者側と交渉し和解することもできます。あなたご自身が直接交渉することも、司法書士や弁護士に代理人になってもらい、代わりに交渉してもらうこともできます。特に、一括して支払うことは無理だが、分割してなら支払えるといった場合は、交渉により和解が成立する可能性は高いと考えられます。
 和解には裁判とは別に和解する方法(裁判外の和解)と、裁判手続きの中で和解する方法(裁判上の和解)があります。
 裁判外の和解が成立した場合は、当事者が債務の額や支払い方法などを定めた契約書を作成し、裁判上の和解が成立した場合は、裁判所が和解内容を記載した和解調書を作成し、訴訟は終結します。以後、この和解内容に従って、債務を返済していくことになります。
 ただし、裁判上の和解の場合は、あなたが和解する際に取り決めた約束を破った場合は、債権者があなたの不動産や、あなたの給料などを差押えることができるので注意が必要です。


Q12  裁判で負けてしまいました。どうしたらいいですか?

回答

 最初の裁判で負けてしまっても、判決が届いてから2週間以内であれば上級裁判所にもう一度裁判してくれるよう申立てを起こすことができます。
 また判決をもとに強制執行されても日本では憲法で「健康で文化的な最低限度の生活を営む」権利が認められていますので、生活に必要な財産までとりあげられることはありません。また、給料も例外はありますが4分の1を超えて差し押さえることは禁止されています。
 判決通り、支払うことができなくても罪にもなりませんし、刑務所に入れられることもありません。
 さらにたとえ判決で全額の支払いが命じられても個人再生をつかって支払い額を減額したり、破産免責を得て支払い義務を免れることも可能です。
 たとえ裁判に負けてしまい裁判所から支払いを命じられても「健康で文化的な生活」を維持するために様々な制度が用意されていますので、慌てずに司法書士にご相談ください。


Q13  相談する場合の費用は?

回答

 京都司法書士会では「常設無料相談」を実施しています。月曜から金曜日の午後3時から5時まで、木曜日の午後7時から9時まで、土曜日の午前10時から12時まで、日曜日の午後2時から5時までの枠をご用意しておりますので、ご都合に合わせてご利用ください。こちらの京都司法書士会常設無料相談では約30分を目安に京都司法書士会会員の司法書士が「無料」でご相談を承ります。
 また、京都司法書士会では法テラス民事法律扶助相談もご用意しております。法テラスでは、経済的に余裕の無い方々でも、安心して法律相談ができるように設立された「公的」な相談機関です。ご利用に当たりましては、「収入が一定額以下であること」等の条件や、紛争の価額が140万円以下の民事に関する相談内容であること等が必要です。
 さらに、上記の法テラス民事法律扶助相談をあなたの最寄の契約司法書士の事務所にて受けていただくことも可能です。詳しくは、HP上のリンク先をお読みいただくか、事務局までお問い合わせください。
 皆様のご利用をお待ちしております。

成年後見編

Q1  認知証の父の預金が引出せないのですが・・・

回答

判断能力が不十分な状態になっても、安心して暮らせるように法的に支援する仕組みとして成年後見制度があります。認知症などで判断が衰えた人は福祉サービスの契約をしたり財産の管理・処分を行うことはできませんので法定後見人を選任する必要がある場合があります。認知症になられた方の銀行預金を引き出す場合には成年後見人を選任しなければならない場合があります。ただし、一度、成年後見人を選任してしまうとご本人の判断能力が回復するか亡くなるまで成年後見人の業務は続きます。裁判所等への報告等も必要となります。成年後見人の選任をする必要があるのかどうかも含めて詳しくは司法書士にご相談ください。


Q2  老後の財産管理の相談をしたいのですが・・・

回答

自分が認知症になったときに、代わって介護、施設入居、財産管理など必要な判断をしてくれる人を予め決めておく契約を任意後見契約と言います。支援してもらう内容と支援してもう人(任意後見人)を公正証書により契約で定めておくものです。判断能力が衰えた時に、申立てにより家庭裁判所が後見人を監督する「任意後見監督人」を選任することで、後見人の業務が始まります。老後の過ごし方の希望などを含め財産管理の方法を考えてから任意後見契約を結ぶのが望ましいので詳しくは司法書士にご相談ください。

供託編

Q1  家主から家賃の増額を請求されたが承知できない。
       それまでの金額で家賃を支払おうとしたが受け取ってもらえないのですが・・・

回答

このまま放っておくと、賃料未払として債務不履行を理由に賃貸借契約が解除されるおそれがあります。この場合、あなたが家賃として相当と考える金額を供託所に供託することで、賃料支払の債務を履行したこととなり、債務を免れることが出来ます。これを弁済供託といいます。
供託とは、金銭、有価証券などを国家機関である供託所に提出して、その管理を委ね、最終的には供託所がその財産をある人に取得させることによって一定の法律上の目的を達成しようとするために設けられている制度です。
但し、供託が認められるのは、法律の規定によって供託が義務付けられている場合、または供託をすることが許容されている場合に限られています。
その他 目的により大別すると、供託手続には、
     (1)弁済のためにする供託(弁済供託)
     (2)担保のためにする供託(担保保証供託)
     (3)強制執行のためにする供託(執行供託)
     (4)保管のための供託(保管供託)
     (5)没取の目的物の供託(没取供託)
の5つの種類があります。詳しくはお近くの司法書士にご相談下さい。

  ページの先頭へ
Copyright(c)2011.KYOTO Shihoushoshi Lawyer`s Association All Rights Reserved. 個人情報保護方針