Q
貸金業者が、「とりあえず少しでもいいから払ってほしい」「せめて返済を約束する書面に一筆入れてほしい」と言ってくるのですが?
A
このようなとき、慌てて相手の言いなりになって、その場で債務の一部を返済したり、貸金業者の用意した書面に署名捺印したりすることは得策ではありません。
さきほど時効の中断の事由に「承認」があると述べましたが、債務の一部を弁済することや、債務の金額を確認する書面に一筆を入れることは、債務を承認する行為とみなされ、時効が中断してしまう恐れがあります。支払いをしばらく待ってほしいと頼んだだけでも、承認とみなされたケースもあるので、注意が必要です。
また、仮に現在時効が成立していても、その後債務を承認するような行為をしてしまうと、時効を援用することが認められなくなる恐れもあります。